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サスキア・オルドウォーバース、スゴ過ぎる [美術/音楽/映画]

現実とは何か。幻想とは何か。

「森美術館」は、若手アーティストの応援を目的としたプロジェクトシリーズ、MAMプロジェクトを通して、世界各国の才能豊かな現在美術作家をいち早く東京に紹介してきた。現在、「ターナー賞の歩み展」と同時開催中の「MAMプロジェクト07」では、ロンドンを拠点に制作活動を行う、オランダ人作家のサスキア・オルドウォーバース Saskia Olde Wolbers の2本の映像作品が上映されている。ターナー賞展も見応え十分だが、サスキア・オルドウォーバースの作品はホントにスゴ過ぎる。

サスキア・オルドウォーバースは1971年生まれ。2003年のバーゼルアートフェアでバイローズ・アート賞、翌年には英国のベックス・フューチャー賞を受賞。2005年に美術雑誌「ART FORUM」の「ベスト・オブ2005:11人の批評家とキュレーターがアートの一年を通して決定」に選ばれるなど、気鋭の作家として注目を集めている。1本の作品制作に1~2年の時間を要するため、これまで9本の作品しか発表していない。しかしその映像は、単なるビデオアートと呼ぶより、画面のフレームで切り取られた奥行きの中に、想像の空間と時間を純粋に構築する風景装置と言え、虚構の時空は私たちの五感を捕らえる強力な磁力を発生する。CGは使わず、ミニチュアセットを組み、実写だけで制作しているのだが、そのすべてがハイクオリティ。意識の流れとシームレスな、底知れない透明感のある映像は、私たちは何を現実と捉えているのか、その認識の危うさを問う。

英語のナレーションが和訳された字幕入りだけど、字幕を読んでいると映像鑑賞が疎かになってしまうので、最初は映像に集中することをお勧めします。

アムステルダムで2006年に行われた個展の予告編映像がYouTubeにあった。



オオタファインアーツでも展覧会が開催中。

BBC Collectove*

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コメント 2

イロドリイス

こんにちは。少し、ご無沙汰しております。
私も森美術館にターナー展を観に行ったのに、
なんだよこの映像作品がずば抜けて格好良いじゃん
と感動したうちの1人でして、
しかし作家のことを全く知らなかったもので、橋場さんの解説を
拝読できさらに感慨が深まり、嬉しいです。ありがとうございます。
また、お会いしましょう。
by イロドリイス (2008-05-08 12:05) 

橋場一男

イロドリイスさん、コメントありがとうございます。
いろいろありがとうございまいした。

サスキアの作品は確かにターナー賞のどの作品よりもインパクトがありましたね。こんな作家がいるなんて。お手軽に雑な作品を乱発して切り口勝負のとんちアーティストが多い中、彼女の作品制作の真剣さとクオリティの高さには圧倒されます。これこそ美術。こんな作品を見ることができてホントにラッキー。
by 橋場一男 (2008-05-24 00:23) 

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